【絵本】何度読んでも笑っちゃう『もうぬげない』【もう、おしまいだ】
イライラしたら、ぜひ読んでほしい本。
『もうぬげない』の紹介です。
INDEX
『もうぬげない』
ふくがひっかかってぬげなくなって、もう どれくらいたったのかしら。このままずっとぬげなかったらどうしよう。このままおとなになるのかな。ぬがないまま、工夫しながら生きる? ぬげない仲間をみつけて、たのしく生きる? あれこれ考えるうち、だんだんおなかがさむくなってきて......
(ブロンズ新社ホームパージ/もうぬげない)
以前も紹介しました、ヨシタケシンスケさんの本です。
ヨシタケシンスケさんを知った本が、この『もうぬげない』です。
衝撃でした。
ブロンズ新社のホームページによると
・ボローニャ・ラガッツィ賞2017 受賞(イタリア)
・第9回 MOE絵本屋さん大賞第1位
・第7回 リブロ絵本大賞 入賞
・第5回 街の本屋が選んだ絵本大賞
・第9回 この本よかっ! 第1位
・第26回 けんぶち絵本の里大賞
・第5回 静岡書店大賞児童書新作部門 第1位
「絵本ってこんなに賞があるんですか!?」
と声が出たくらい、たくさんの賞をとっています。
審査員のみなさんも、衝撃だったんですよね。わかります。
しかも、1番上の賞、イタリアなんですよ!
海外でも通用するのか…と思ったけど、こどもの可愛い笑っちゃう行動っていうのは、きっとどこの国もおなじですもんね。
ヨシタケシンスケさんって、本当にそういうのが上手!
いきなりぬげない
「ぼくのふくが ひっかかって ぬげなくなって、
もう どのくらい たったのかしら。」
この文章から、お話がはじまります。
そう、本を開いたらもはやぬげない状態。いきなりぬげないんです。
お風呂に入ろうと、上の服を脱ごうとしたんです。
そしたらお母さんがいそいで脱がそうとして、ガバっ!と上にひっぱったらひっかかっちゃったんです(表紙の絵だと思われます)。
だから、ひとりでぬぐから!って言ってはみたものの…。
めちゃくちゃポジティブでがんばりや
タイトルでわかるので書いてしまいますが、ぬげないんです。
とにかく、ぬげないんです。
もう、ぬげない。
ところが、そこはこどもの頭の中。
ずっとこのままなのかな?って、なるんですね。
ここからがめちゃくちゃヨシタケシンスケさんなんです。
ヨシタケシンスケさんの描くこどもたちって、こどもの頭でいろんなことを考えるんです。
これがとってもおもしろい。
そして、みんなポジティブなんですね。
この本では男の子による、
大喜利:もしもずっとこのままだったら(勝手に命名)
がはじまります。
この男の子ももちろんポジティブだし、めちゃくちゃがんばって考えます。なんとか生きていけるんじゃないかって、読んでるわたしも思っちゃいます。
がんばってるんだけど…ほんとに可愛くて、笑っちゃうんです。
もう、おしまいだ
どれくらいぬげないって、ポジティブでがんばりやな男の子が絶望するくらい、ぬげません。
でも…ちゃんとお話は進むし、終わりがきます。
ちゃんと最後まで読んでくださいね。
誰が読んでも、楽しく読めます。
いや、笑っちゃいます。
イライラしてる時、ぜひ読んで欲しい
私たち大人も普段、人間関係やなんかで絶望、感じるじゃないですか。
「もう、おしまいだ」
って、そのまま使えるシーンは毎日あります(笑)。
なのにこの本を読むと、どうでもよくなります。
中身は全然違うけど、男の子も、私たちも、同じく絶望しているんです。
その、男の子の絶望を…
あの…
笑っちゃうんです(ごめんね)。
すっごくイライラしているときに読んでも、絶望に対してふふってなって、気づいたらイライラが減っています。
こんな本を書けるって、すごいなぁと、ヨシタケシンスケさんの本はどれを読んでも思います。
でも…この本はとにかく衝撃(笑)。
ぜひ、読んでみてください。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。